2016年03月13日

『水神』

新たな調査を始める際には、よくその土地に関わる本を読みます。
歴史小説であったり、司馬遼太郎の『街道をゆく』シリーズであったりですが、別にそれでその土地の歴史知識を得ようということではなく、なんとなく気持ちの上でその時代のその土地の風を感じたいという想いからです。

s_128822.png 今読んでいるものは、『水神』(帚木蓬生著)。
 17世紀後半の筑後久留米藩を舞台にした作品ですが、歴史小説にありがちなヒーロー物ではありません。

 大河筑後川の流域に位置しながら、台地にあるために川の水を引くことが出来ず、絶えず水不足に悩まされるという米作に適しない貧しい江南原(筑後国生葉郡)の5人の庄屋を中心とする作品です。

 この貧しさを自分たちの代で終わらせるため、筑後川に堰を造り、水路を巡らせて乾いた大地を豊作の土地にするという構想を描き、これを久留米藩に命懸けで嘆願し、遂にこの大事業を成し遂げるという実話を小説化したものです。

この本は、以前に1回読んだものですが、今回またこの筑後を舞台とする調査を行うことになったため、庄屋という立場に立って筑後国を眺めてみたいと思い、再度読んでいるところです。

なかなか胸を熱くする物語であり、自分もこのような人の胸を打つ作品が残せたらと思っているのですが、なかなか筆が進んでいません。
posted by 仁四郎 at 22:43 | Comment(0) | 日々のこと | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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